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JICA帯広研修員 - エビデリさん(モロッコ)

JICA帯広研修員

モロッコ

JAGA

この記事の投稿者JAGA

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今週は、モロッコ王国(Kingdom of Morocco)をピックアップ!

モロッコはアラビア語で「エルマグヘレブ El-Maghreb 日の没する国」と呼ばれ、アラブ圏の西の果てであることを意味している。ありとあらゆる文化が流れ込んで混じり合い、独特のエネルギーを発している。

<国の位置>
アフリカ大陸北西の端に位置し、東にアルジェリア、南にサハラ・アラブ民主共和国(西サハラ)、北にスペインの飛び地セウタ、メリリャに接し、西は大西洋に、北は地中海に面している。

首都…ラバト

<面積>
44.6万平方キロメートル(日本の約1.2倍 西サハラ除く)

<人口>
3,195万人(2010年 世銀)

<民族>
アラブ人(65%)、ベルベル人(30%)

<宗教>
イスラム教(国教)スンニ派がほとんど

<気候>
地中海に面する北部は温暖な地中海性気候。南部一帯は砂漠性気候。

<主要産業>
農業(麦類、柑橘類、ワイン、家畜類)、リン鉱石加工、食品加工、皮製品、繊維、観光業

<世界遺産>
全部で9つの文化遺産が登録されている。

・テトゥワンの旧市街(メディナ)
15世紀、イスラム教徒によって建造された。モロッコとアンダルシアの交易の重要地点として栄え、イスラムとアンダルシアの建築様式が調和した美しい街である。

・フェズの旧市街
9世紀初めのモロッコ最初のイスラム王朝、イドリス朝の都。迷路の町として有名です。世界最古の大学であったカラウィーン・モスクがあり、文化、思想、文明の中心地であり続けた。

・ヴォルビリスの古代遺跡
紀元前3世紀にはマウレタニアの首都だったが、紀元前40年以後ローマ帝国の属州となる。油などの交易で商業都市として栄えた。広大な敷地に残る凱旋門、広場、浴場、邸宅跡から当時の繁栄が偲ばれる。

・古都メクネス
17世紀アラウィー朝の始祖ムーレイ・イスマイルの時代に首都として最盛期を迎えた。イスラムとヨーロッパが調和した美しい都市である。ムーレイ・イスマイル廟、都市入り口に立つマンスール門はイスラム建築の傑作といわれている。

・マラケシュの旧市街(メディナ)
1070年-72年にアルモラヴィッド王朝により創設され、政治、経済、文化の中心地として栄える。北アフリカからスペインのアンダルシア地方にまで影響を与えた。主なモニュメントはクトゥビア・モスク、王宮の門、ジャマ・エル・フナ広場、サード朝王族の大廟墓郡などがある。

その他、
・アイト・ベン・ハッドゥ
・マサガン(エル・ジャジーダ)のポルトガル都市
・エッサウィラの旧市街(メディナ)
・首都ラバト

出典・参考:外務省HP、モロッコ王国大使館HP、ナショナルジオグラフィックHP、地球の歩き方HP

今週は…
JICA研修員のエビデリさん

■よろしくお願いします。まずは自己紹介をお願いします。

エビデリさん 以下エ)私の名前は、エビデリ・アブドロヘッドです。31歳です。モロッコから来ました。タフィラレ地方灌漑農業事務所に勤務しています。

♪ 「ルサミ」
 “My friend”という意味の曲。

■モロッコの好きなところを教えてください。

エ)海・山・砂漠・森といった雄大な自然です。人の手が加えられていない、ありのままの自然が広がっています。澄んだ青空や雨、砂漠からの風も気持ちがいいです。その土地土地で、エネルギーに満ち溢れにぎやかだったり、落ち着いていたり、整然としていたりと雰囲気ががらりと変わり、街が様々な表情を持ち深みのある所も面白いです。気取りのないモロッコ人のキャラクターも好きで、謙虚で温かみのある人が多いですね。日本人と性格的に似ていると思います。

■普段使っている言葉について教えてください。

エ)こんにちは ⇒ アッサムワレイコム
   さようなら  ⇒ マッサレマ
   ありがとう ⇒ ショクランジャジラン

■モロッコのおすすめスポットを教えてください。

エ)「マラケシュ」  新市街地と旧市街地の2つから成り立っています。世界遺産にも登録されているメディナと呼ばれる旧市街の狭い路地は、そこにいる事自体が最大の観光になるのではないでしょうか。一方で、新市街はビル群、ヤシの木、ゴルフ場、ホテルやクラブなどとても現代的で旧市街との対比が楽しめると思います。

「アガディール」 モロッコで一番人気があるリゾート地です。海岸が10km以上続き、夏はとても活気に溢れています。年間300日以上晴天と気候にも恵まれ、ビーチは管理が行き届き、いつでもきれいです。マリンスポーツやナイトライフも充実していて、ヨーロッパから多くの観光客が訪れてきます。

「ザゴーラ」 モロッコ中部、かつて貿易の中継地として栄えた街。いろいろな土地からいろいろな人々が集まった様子が、街にいるとよくわかると思います。ザゴーラの北には岩砂漠の中にドラア渓谷とドラア川が流れるオアシスがあります。一方南側には砂丘が広がり、一日として同じ形を見せないサラサラの砂丘を目的とした砂漠ツアーの出発地としても有名です。

「アトラス山脈」 北からリフ山脈、モワヤンアトラス山脈(中アトラス)、オートアトラス山脈(高アトラス)、アンティアトラス山脈(小アトラス)が連なり、これら4つの山々でラクダやロバでのハイキングを行う事ができます。蛇行するラクダに乗り、シェビ砂丘の風を感じるのもいい経験になると思います。大西洋や地中海の青い海に面した砂丘に癒されてください。

■オススメの季節はいつですか?

エ)真夏に突入する前、かつ雨の心配をしなくて済む6月から3月下旬がベストシーズンではないでしょうか。11月と12月は、澄み切った青空と暖かい太陽に恵まれたさわやかな時期です。北半球の冬に合わせれば、北半球の人達にとって、理想的な避寒地だと思います。

■どんな食べ物や飲み物がありますか?

エ)モロッコ料理は、何世紀にもわたる他の国々との交流による相互関係のおかげでとても洗練されてきました。特にベルベル人、ムーア人、アラブ人の影響を受けています。

「クスクス」はセモリナ粉(デュラム小麦の顆粒)を蒸して料理する昔ながらの煮込み料理です。お肉類やお魚と野菜を煮て、中身とスープを分けて出されます。モロッコでは伝統的に安息日である金曜日にクスクスを食べます。私は一人暮らしなので普通の料理はしますが、クスクスは料理法が複雑で手の込んだものなので作る気がおきません。ですので、私にとってクスクスはお母さんの味です。

「タジン」は私のお気に入りです。カラメル状にした野菜と鳥や羊のお肉の風味の組み合わせが絶妙な甘さのスパイシーな煮込み料理で、煮込む際におもしろい形のフタを使います。煙突のような形をしたフタは、野菜などの素材から出る水分を鍋の中で循環させるためのもので、少ない水分で蒸し焼きができるのでとてもヘルシーです。日本でも少し前にタジン鍋が流行ったと聞きました。

モロッコの人達の間でよく好まれて飲まれているのが「アッツァイ」と呼ばれるミントティーです。緑茶にたっぷりのミントとたっぷりの砂糖を加えるのですが、お砂糖なしでは飲めないほどミントがよく効いている美味しい飲み物です。

■映画の撮影がよくされるそうですね?

エ)モロッコでは映画の撮影が頻繁に行われます。砂漠や古い街並み、空と大地の雄大さやエキゾチックな雰囲気と、ヨーロッパに近い地理的優位性から、ロケ地としてよく使われるようです。「ワルザザード」という街には、ハリウッド資本の大きな撮影スタジオがあります。ブラッド・ピットの“バベル”は、ワルザザード近郊で撮影されました。観光客向けの見学ツアーもあるようです。最近だと、レオナルド・ディカプリオの“インセプション”が「タンジール」で撮影されました。アカデミー賞作品賞を受賞した“グラディエーター”は「アイト・ベン・ハドゥ」という世界遺産に登録されている砦が有名な街で撮影されました。私は“グラディエーター”が好きで、3回は観ています。
自分の好きな映画が自分の国で撮影されているのはとても嬉しい事です。“グラディエーター”の監督、リドリー・スコットはモロッコ好きなのか、他にも“ブラック・ホークダウン”や“ワールドオブライズ”をモロッコで撮影しています。映画好きな方がモロッコを旅行する機会があれば、どのシーンがどの街で撮影されたかを見つけるのも楽しいかもしれません。ぜひ映画を見て、モロッコの雰囲気を想像してみてください。

■有名人を教えてください。

エ)“ラーラ・サルマ王妃” 現国王ムハンマド6世の奥様です。この結婚はモロッコの人達にとってビッグニュースでした。それまでのモロッコ王族の伝統的な慣習には従わず、ラーラー・サルマ妃はモロッコ王室史上初の民間からのお嫁入りを果たしたからです。しかも国王が自ら今までの一夫多妻制をやめ、一夫一婦主義を選択したのも衝撃的でした。王妃は非常に美しく、とてもファッショナブルだと思います。ただ、私個人的には彼女のファッションスタイルは、時々モロッコの伝統からかけ離れていると感じます。
他には、“サイド・アウィータ”という陸上選手が有名です。1984年のロサンゼルスオリンピック男子5000mの金メダリストで1988年のソウルオリンピックでは800mでも銅メダルを獲得しました。ほぼ短距離の800mと中距離の5000mでメダリストになるのは大変な事ですが、さらに一時期1500m、3000m、5000mの世界記録を保持していた事もあり、モロッコの英雄と呼ばれていました。


♪ エシハムバンド 「ジルリョウム」

■研修に参加した理由を教えてください。

エ)家畜に関する問題の新しい技術を習得できるのはもちろんのこと、日本という国を知ることで自分の中にいろんな新しい発見があるだろうと期待しました。二カ月間、同じ目的を持った、違う国から来た人達と過ごす事にもワクワクしました。

■どんなお仕事をしていますか?

エ)2008年にモロッコ国立農業学校を卒業した後、畜産学のエンジニアとして灌漑農業開発の地方機関に勤務して、地域のブリーダーの組織化やその監督や畜産分野の新しい技術の普及を行っています。畜産業を営んでいる家に生まれたので、幼い頃から自然と農業・畜産業について勉強をしたいと思っていたのです。

■日本でどんなことをしたいですか?

エ)日本で電化製品を買うこと!実は、研修旅行中に秋葉原で、パソコン、i-Pad mini、カシオのG-shockを買いました。小さい頃からカシオの時計が好きだったので日本で買うことができ、とてもうれしいです。家族へのお土産も兼ねて、実はG-shockを3つ買ってしまいました。モロッコでは質のいいものを安く買う事はなかなか難しいです。時間が許せば、帯広でも家電量販店やリサイクルショップをまわりたいです。

■普段は何をして過ごしていますか?

エ)一人暮らしをしているので、週末は実家に戻り家族と過ごす事が多いです。音楽好きの兄の影響で、クラシック、ロック、ブルースをよく聞きます。70年代から90年代にかけてのロックが好きで、ピンクフロイド、クィーン、エリック・クラプトンなどを聞きます。ただ、楽器は弾けないので、聞くのが専門です。一度もコンサートに行った事がないので、機会があれば是非行ってみたいと思っています。
映画もよく観ます。ハリウッド映画に限らず韓国映画や中国映画にも興味があり、日本のものだとアニメの「火垂るの墓」が好きです。

■日本、帯広の印象を教えてください。

エ)日本に着いてすぐ、道路が右側通行ではないことにびっくりしました。言葉、衣服や日本人の仕草などモロッコとは違うところが多すぎて「これは大変なことになるぞ」と思いましたし、実際にここでの生活に慣れるまでに多少時間がかかりました。他には、研修での訪問場所や見学先全てが、模範的に組織化されている事には毎回驚かされます。日本の方達の印象は、みなさん、日本人同士に限らず外国人に対しても礼儀正しいです。いつも笑顔でこんにちは、おはよう、こんばんはと挨拶を交わし、よく教育されているなと感じます。みなさん年齢に関わらず元気いっぱいですね。

■帯広で受けている研修について教えてください。

エ)「地域資源に基づいた乳肉生産のための牛の飼養管理」といって、日本に来る前にこの研修に対して期待していた通りの内容です。牛に関する新しい知識を得ることができます。資料管理、生殖管理、サイレージに関する技術など農業に様々な角度から影響を及ぼす事を室内での講義に限らず実習も含め、学んでいます。よりよいサイレージの製造方法と人工授精の最適なタイミングの計り方は、今後とても役に立つと思います。

■帰国後は、研修をどう生かしますか?

エ)まず職場の同僚たちにここで経験した事を共有したいと考えています。そして、この研修で作成した新しいPDマニュアルを使用し、ここで得た知識、技術などを農家向けに講義を開いたり、現場研修を行う機会を設け、普及していきたいです。

■最後にメッセージをお願いします。

エ)日本での事は絶対に忘れないですし、いつまでも私の心に鮮明に記憶されると思います。日本人の方達のホスピタリティー、好意も忘れる事はありません。最後に一つ、みなさんにお伝えしなくてはいけない事があります。 日本に到着した時、心細さを感じる事になるのだろうと思いましたが、今ではみなさんの思いやりや広い心のおかげでそんな事はありませんでした、ありがとうございます。それと同時にみなさんをモロッコにお招きして、モロッコとモロッコの人達について、もっと知ってほしいと思いました。ぜひモロッコに遊びに来てください、みなさん、モロッコに夢中になると思います。ありがとうございました。

I just wanted to say that this trip to Japan, I will never forget it and will remain etched in my memory. As to Japanese people I will never forget your hospitality and your courtesy. Finally, I must tell you one thing, just after my arrival here I thought that I would feel alone in this country, but now thanks to your sympathy and open-minded I am at home. At the same time to invite you to learn more about Morocco and the Moroccan people. You will love it, and try to visit Morocco you are welcome. Thank you so much for everything.

■ありがとうございました!

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クリスマス・イブの1994年12月24日に開局したコミュニティーFM局。十勝に根差し、リスナーとの共感を大事に放送しています。

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