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青年海外協力隊OG-針塚 彩さん

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ヨルダン青年海外協力隊

JAGA

この記事の投稿者JAGA

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今週のゲストは…
青年海外協力隊OGの針塚 彩さん

■よろしくお願いします。

針塚さん 以下針)よろしくお願いします。

■活動を終えて半年ほど経ちましたが、日本にようやくなじんだ頃でしょうか?

針)そうですね(笑)

■「帰国したらやりたい!」と思っていたことはすべてできましたか?

針)ヨルダンにいた頃は「早く日本に帰りたい」と思っていた時期もありました。ですから、お寺や神社といった日本らしいところを回りたいと思っていましたが、まだ実現していません。

■そのほかはいかがですか?

針)日本はアジアにありますので、「他のアジアの国も知りたい」と思い、東南アジアの国を何か国か巡る旅をしてきました。

■帰国して食べた日本の食事はどうでしたか?

針)もうすべてがおいしかったです。帰国して1ヵ月くらいは毎食毎食が「おいしい!!」と感動でした。

■さて、中東の国・ヨルダンについてうかがっていきます。大きさがちょうど北海道と同じくらいなんですね。

針)そうなんですよ。大きな国ではありません。

■私の勝手なイメージなんですが、怖い国、暗い感じというのがあります。ニュースなどで聞く中東の情勢などがそうさせていると思います。実際には、どんな国ですか?

針)ひとことで言うと「とっても人情あふれる国」です。国の宗教がイスラム教ですので、ヨルダンの人たち「人にやさしく」、「家族を大事に」ということを意識しながら生活をしています。ですから、私がひとりでいると「私の娘」と言ってくれたり、具合が悪いとごはんを持ってきてくれました。それは、ひとりではなく、たくさんの人が心配してくれるような地域ですね。

■任地がヨルダンに決まって抱いた印象を教えてください。

針)中東=大丈夫なのかな?という不安があり、多くの日本人がイメージするように「危険な国なのではないか」と思いました。ですが、インターネットで調べると、「イスラム教」、「遺跡」、「死海」というキーワードが出てきて、観光地もいろいろとあるんですよね。それで、「行ってみたい!」と思いました。

■実際に降り立ったヨルダンの空港は、どんな空気感でしたか?

針)海外の方は「日本の空港は醤油のにおいがする」って言いますが、ヨルダンも「これが中東のにおいなのかな」と感じました。今は建て替えられてしまって新しい空港になってしまいましたが、旧空港の窓がアラビア様式だったりして、ひとつひとつがオシャレでした。民族衣装を着た人たちがたくさんいて、ついに着いたんだと実感しました。それから、空港から首都の方へ向かう景色は一面砂漠で、看板などのアラビア語が見えたり、異国についた実感をさらに深めていきました。

■アラビア語は書き方から違うんですよね?

針)そうですね。日本語や英語などは左から書きますが、アラビア語は右から書きます。アラビア語は28字から成っていて、繋ぎ合わせるとあのミミズのような言葉になります。少しずつ長い言葉を覚えていくと、書けるようにもなりますよ。

■ヨルダンの方は日本をどんな風に見ていますか?

針)まず、日本の製品はクオリティが高いということですね。ですから、「日本はスゴイ!」と言っています。ヨルダンで走っている車は日本車がほとんどです。文房具店に行くと、「日本のボールペンと違う国のボールペンがあるけど、どっちがいい?」と聞かれます。日本のボールペンが他の国の2倍くらいの値段で売っています。価格が高くても、価値があるということなんです。日本人としてはうれしかったです。

■日本人のイメージはありますか?

針)ヨルダンはアジアをひとくくりにしてしまっている人が多いですね。ですから、アジアの大きな国と言えば中国で、その中に日本があると思っている人もいます。

■ヨルダンにはどんな食べ物がありますか?

針)インドのナンに似た「ホブズ」というパンが主食です。地域によってフワッとしているもの、カリッとしているものがあります。小麦粉で作るんですが、お家でも簡単にできるそうです。有名なのがお米の料理ですね。白米だけでは食べません。野菜を混ぜて油で煮込んだりなど、種類はいろいろあります。油と水と一緒に辛くない香辛料やハーブを入れて煮込むので、おいしいですよ。お米をパンで包んで食べることもします!手が汚れないようにということもありますが、男性はガッツリ食べますね。

■ヨルダンは暖かい地域になるんですか?

針)それがですね…緯度が東京をちょうど同じくらいなんです。夏は本当に暑くて、冬はたくさん雪が降ります。四季もはっきりしていて、今は春です。ただ、春は短く、秋はあまりありません。今日は天気予報を見ると、最高気温が32度になっていました。春には、遺跡のある地域で黄色い花がたくさん咲いていてとてもきれいです。

■季節によってはカラフルな景色になるんですか?

針)カラフルではないですね。日本の木造建築と違いまして、石で作っている家が多いんです。ヨルダンのイメージというと、土色・ブラウンですね。春は花が咲きますが、それ以外の季節は日光によって草木が枯れてしまいます。ですから、春をとても楽しみにしていますね。

■どんなフルーツや野菜が採れますか?

針)スイカやトマトといった乾燥に強いものですね。そのほかに、オレンジ、レモン、一番はオリーブです。

■地中海という感じですね。

針)はい。地中海性気候とも言われています。まわりにはたくさんのオリーブの木があって、私のお家の庭にもオリーブの木が4本ありました。日本では食べられなかったオリーブでしたが、まわりのみんながオイル漬けにしてくれるので、とてもおいしくいただきました。日本で言うお漬物みたいな感覚ですね。ヨルダンでは生で食べる人もいますが渋いので、オイル漬けが本当においしいです!

■オリーブオイルもあるんですか?

針)私の住んでいた地域の農園には機械があるので、庭で採れたオリーブを持ち込んで1年分のオイルにするという人もいます。ホブズにオリーブオイルを付けて食べたりもします。

■ヨルダンというと、「難民」というキーワードも気になりますが…

針)今から60年前、パレスチナの戦争があったときに、元々住んでいた人たちや追われてきた人たちが住んでいるのが、ヨルダンやシリアです。首都など大きな町にいまだに残っているパレスチナ難民区域というところがありまして、キャンプと呼ばれています。当時はキャンプ生活を送っていましたが、60年も経過していますので、住民が家を建ててひとつの街になっています。私の住んでいたマフラック県はシリアとの国境近くでヨルダンの最北部になります。国境までは車で10~15分くらいです。そこにはザータリ難民キャンプがあって、シリア人がよく出入りしていました。ですから、シリア人ともかなり接点がありましたね。

■ヨルダンではどのような活動をされていたんですか?

針)出身地の札幌で幼稚園の先生をしていましたので、職種は幼児教育で、日本の文部科学省にあたる教育省マフラック教育局で活動をしていました。
週4日は幼稚園で活動、週1日は幼児教育スーパーバイザー(カウンターパート)と学校巡回をしたり、教員指導をしたり、その他、ワークショップや講習会を定期的に開催したりしていました。活動の例を挙げますと、幼稚園で遊びを紹介したり、子供たちへの声のかけ方を教えたりとうことをしていました。

♪西野カナ 「Together」
ヨルダンでよく聴いていた曲。

■活動を行う上で、難しいところはどんなところでしたか?

針)宗教が違うところですね。イスラム教の女性は肌を出しません。私たちもそれに準じた服装をします。髪の毛を隠しませんでしたが、40℃を超える夏でもカーディガンを着たり、首にストールを巻いていました。スカートもはきませんでした。ズボンも体のラインが出ないダボッとしたものがいいとまわりの女性たちにアドバイスされていました。

■参加して良かったと感じたのはどんなところですか?

針)たくさんの大切な出会いがあったことですね。ヨルダンでは、「ごはんを食べていきなさい」、「お茶を飲んでいきなさい」と近所のみんなが声をかけてくれました。宗教が違っても仲良くしてくれる人たちがいます。その人たちとは今でも繋がっていて、 ヨルダンの大切な家族です。また、日本人の仲間たちとも強いつながりができたと感じています。

■ボランティアに応募しようと思ったきっかけを教えてください。

針)社会の授業でJICAという言葉がでてきたりして、昔から興味はありました。でも、英語はぜんぜんできなかったですし、何か長けていることもありませんでした。もうすでに幼稚園教諭として働いていましたので、その資格を生かせることを知って応募しました。日本の子供たちはたくさんのモノを与えられています。自分自身も買いたいものが買えるぜいたくな暮らしをしていると思いました。現代の「豊かな国」日本を、外国から見るとどうなんだろうという思いもありました。

■帰国してどう変わりましたか?

針)「豊か」とは一体なんなのかという明確な答えは出ていません。貧しくても心が豊かな人。物質的に豊かでも心が貧しい人。私の人生のテーマかもしれません。

■2年間の活動を無事終了することができて、今どんな気持ちですか?

針)思い出は美化されてしまうものなので、苦労したことも忘れないように心にしまっておいて、ヨルダンのことや経験したことを通して、日本と世界はつながっているということを多くの人に伝えたいと思っています。

■4月1日から青年海外協力隊の募集が始まっていますが、応募を考えている方にアドバイスをお願いします!

針)自分で切り拓いてどんどん突き進めば、いろんなことができます!海外に行って不安なことはたくさんあると思いますが、努力していれば必ず誰かが支えてくれます。まずはチャレンジ!応募してみてください!

♪ Jack Johnson 「Upside Down」

【JICA海外ボランティア募集説明会のお知らせ】
4月1日(火)から青年海外協力隊・シニア海外ボランティアを募集中です。
海外ボランティア募集の締切りは、5月12日(月)。
募集に関する情報は、JICAホームページをご覧ください!

問)JICA北海道(札幌)011-866-8333

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クリスマス・イブの1994年12月24日に開局したコミュニティーFM局。十勝に根差し、リスナーとの共感を大事に放送しています。

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