今週は、ガーナ共和国（Republic of Ghana）をピックアップ！

＜国の位置＞
西アフリカに位置する共和制国家。東にトーゴ、北にブルキナファソ、西にコートジボワールと国境を接し、南は大西洋に面している。
「ゴールドコースト」と呼ばれた金の産地で、かつて欧州の列強が競って進出した歴史があります。サハラ以南のアフリカでは最も早い1957年に独立し、かつて西アフリカに栄えていた古代ガーナ王国の名前をとって国名とした。日本との関係では、黄熱病の研究に一生をささげた野口英世がその生涯を閉じた国でもある。

首都…アクラ

＜面積＞
23万8,537平方キロメートル（日本の約3分の2）

＜人口＞
約2,550万人（2012年国際連合人口基金UNFPA）

＜民族＞
アカン族、ガ族、エベ族、ダボンバ族、マンプルシ族他

＜宗教＞
国民の約半数がキリスト教徒、イスラム教約15％、その他伝統的宗教

＜主要産業＞
農業、鉱業
輸出産業としてはカカオが特に有名。カカオ生産量は世界第2位で、日本に輸入されるカカオ豆の約７０％がガーナからとなっている。

出典・参考：外務省HP、ガーナ共和国大使館HP、アフリカ理解プロジェクトHP、世界の子どもを児童労働から守るNGO　ACE（エース）HP

今週のゲストは…
JICA研修員のトーマスさん

■よろしくお願いします。まずは自己紹介をお願いします。

トーマスさん 以下ト）はじめまして。トーマス・ティンガンです。ガーナのアクラから来ました。仕事は公務員で獣医です。JICAの研修員です。コースは畜産物です。どうぞよろしくお願いします。

■ガーナのここが大好き！というところを教えてください。

ト）平和なところです。みんなお互いを尊重し合っていて、人のことを傷つけたりしません。

■普段は何語で話していますか？

ト）ガーナには76の言語が存在し、主なものはエウェ語、アカン語、ダグバニ語、ガ語など10の言語です。国の公用語は英語です。私は家族とはトウィ語で話しますが、仕事では英語を話します。

■トウィ語での挨拶を教えてください。

ト）こんにちは⇒アゴー
　　さようなら⇒ダ・イエ　
　　ありがとう⇒メダシ

♪ 「アサンテ・トウィ・アルファベット・ソング」
トウィ語アサンテ方言ヴァージョン“ＡＢＣの歌”

■おすすめの観光スポットを教えてください。

ト）ガーナにはたくさんの観光地があります。国立公園も見どころで、色々な種類の鳥や象、カンガルー、サル等の動物がいます。また、「ケープ・コースト城」という奴隷貿易の拠点として使用されていた要塞もあります。各地から奴隷として集められた人々はここに幽閉された後、船に乗せられアメリカ大陸へ送られ売られました。
私が一番おすすめしたい観光スポットは、ガーナ北部の街「パガ」にあります「クロコダイル・ポンド」という池です。ここにはとてもおとなしいクロコダイルがいて、人間のことを噛みませんので、触ったり一緒に遊んだりすることができます。また、トリが売っていますので、買って生きたままクロコダイルに食べさせることもできます。

■ガーナを観光するなら、何月頃がベストですか？

ト）５月と９月にかけてです。この季節は雨季なので、空気がきれいです。１１月から３月の乾季に「ハルマッタン」という風が吹くのですが、この時期はいつも風が吹き、乾燥しているので、過ごしにくいです。

■ガーナ料理について教えてください。

ト）ガーナには色々な料理があり、部族によって特徴があります。私が一番好きな料理は、「トゥーサフィ」という料理です。私の出身地ガーナ北部の人々が食べています。トウモロコシと雑穀、それと少量のキャッサバをお湯に入れて粘りが出るまで混ぜます。その後、野菜スープの中に入れます。温かいうちに食べるのが一番おいしいです。

■独特な飲み物はありますか？

ト）「ピト」という、トウモロコシから作られるガーナ北部の伝統的なビールがあります。私も家で飲んでいます。また、「ソボロ」という、緑の葉から作られるジュースもあります。そのまま飲むと苦いので、ショウガと砂糖を入れて飲みます。腎臓に良い飲み物です。

■結婚式について教えてください。

ト）まず初めに、新郎が新婦の両親に結納品を贈ります。結納品は地域によって異なっています。ガーナ北部では、お金、牛、ニワトリです。結納が終わった後、教会で結婚式を行います。しかし教会での結婚式はとても費用が掛かるので、最近では民事裁判所に行き書類にサインをして済ませる人が多いです。

■祝日について教えてください。

ト）３月６日は独立記念日で、国じゅうでパレードを行いお祝いします。そして、”God bless our homeland Ghana”（日本語のタイトルは「神よ、祖国ガーナを賛美したもう」）という国歌を歌います。

♪ ガーナの国歌”God bless our homeland Ghana”
　日本語のタイトルは「神よ、祖国ガーナを賛美したもう」

■お仕事について教えてください。

ト）獣医微生物学、寄生虫学、公衆衛生、食肉衛生・品質管理の教育の中心であるガーナ大学獣医学部　獣医・生物医科学部の検査技師として働いています。

■トーマスさんは２月９日に帯広に到着したそうですが、ガーナから帯広まで、どのくらい時間が掛かりましたか？

ト）３日間掛かりました。ガーナの首都アクラからドバイへ行き、ホテルで２０時間を過ごしました。その後東京へ行き一泊し、帯広に到着しました。

■雪は今までに見たことはありましたか？

ト）ありませんでした。日本に来て一番驚いたのが雪を見たことです。神さまはすごいと思いました。

■ガーナと日本とでは、どのようなところが違うと感じましたか？

ト）挨拶の仕方です。日本の人々は人に会ったらお辞儀をしますが、ガーナでは握手をして”Hi”や”Good morning”と言います。握手には友情の意味が込められています。
また、日本の人々は時間通りに行動すると思いました。ガーナでは、７時から会議が始まるとしたら、実際には７時３０分に始まります。

■日本のどのようなところが好きですか？

ト）平和なところです。日本の皆さんは人を傷つけず、尊重し合っています。

■日本食は好きですか？

ト）はい。特に、肉が上にのったうどんが好きです。

■研修に参加する前からJICAについてご存知でしたか？

ト）以前から知っていました。私の国でJICAは教育、農業、保健、社会福祉を普及・促進させる事業を行っています。教育の面ではJICAは女の子がもっと学校に行けるように支援しています。農業の面では農業の生産性を上げられるよう農家さんを支援しています。

■なぜ、研修に参加しようと思いましたか？

ト）食肉衛生と品質管理の知識と技術を向上させ、私の学生達に教えたかったからです。

■研修コースについて教えてください。

ト）「畜産物の衛生管理・品質管理」というコースに参加しています。このコースでは、肉製品・乳製品の検査技術や品質管理の手法、食肉処理場や肉屋の衛生状態を向上させる手法などを学んでいます。

■研修で得た知識を今後どのように活用していきたいですか？

ト）ここで学んだ知識と技術を、私の職場の獣医や同僚、食肉処理場や肉屋で働く人々に伝えていきたいです。

♪ トウィ語の賛美歌「ダ・オニャミ・アシ」

■最後にメッセージをお願いします。

ト）日本、帯広に来られて幸せです。神様に感謝しています。そして、この研修に参加させてくれたＪＩＣＡに感謝しています。Arigato gozaimasu.

■ありがとうございました！