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JICA帯広研修員 - ホルヘさん(ニカラグア)

JICA帯広研修員

ニカラグア

JAGA

この記事の投稿者JAGA

  • 5900

今週は、ニカラグア共和国 (Republic of Nicaragua)をピックアップ!

<国の位置>
中央アメリカ中部に位置するラテンアメリカの共和制国家である。北西にホンジュラス、南にコスタリカと国境を接し、東はカリブ海、南西は太平洋に面している。また、カリブ海にコーン諸島やミスキート諸島を領有している。
首都はマナグア。

<面積>
129,541平方キロメートル(北海道と九州を合わせた広さ)

<人口>
約608万人(2013年:世銀)

<民族構成>
メスティーソ70%、欧州系17%、アフリカ系9%、ミスキート、スモ、ラマの先住民など4%

<言語>
公用語はスペイン語。大西洋岸では英語、ミスキート系諸語なども話されている。

<宗教>
大半が伝統的にカトリック、近年はプロテスタントや福音主義も増加。

<気候>
旅のベストシーズンとしては乾季の11月から4月初め頃まで。5月から10月頃までは雨季で夕方の雷雨はかなり強いが、2時間以上続けて降るということは稀。地形的にはマナグア、レオン、グラナダなど主要都市のあるニカラグア低地、太平洋岸の火山地帯、北部の中央高原地帯、カリブ海と東部の平原部の4つに分けられる。人口の半分はニカラグア低地に集中しており、国土の半分は未開発の熱帯雨に覆われている。マナグアの平均気温は26℃前後。カリブ海岸の低地では雨季と乾季の区別がはっきりせず、1年中高温多湿で暑い。雨量はマナグアの2倍以上。

<首都マナグア>
現地の言葉で水の多い所を意味するマナグアは、その名のとおり広大なマナグア湖に抱き込まれるように湖畔の南東に広がっている。市内近郊にもとうとうと水をたたえた火山湖がいくつもあり、市内の上水道も火山湖の水からまかなわれる。年間を通じて平均気温が約26℃、湿度が60%を超える高温多湿の都市である。
湖の対岸には、中南米を代表するニカラグア人の詩人ルベン・ダリオが、禿げ坊主の巨峰と呼んだモモトンボ火山が、南側にはマサヤ火山が美しくそびえている。しかし、このふたつの火山の線上に断層が走っているため、過去に幾度も地震の被害を受けてきた。特に1972年の大地震後は、その復旧工事が進まないままニカラグア革命が起こり、内戦に突入してしまった。内戦終結後、徐々に市街は整備され、共和国広場やカテドラルの廃墟がある中心部は、マナグアの新しい顔として生まれ変わっている。一方、市街の南部は新たに商業地域として発展を始めており、首都の活気は盛り上がりつつある。

出典・参考:外務省HP、ウィキペディア、地球の歩き方'14~'15 中米

今週は…
JICA研修員のホルヘさん

■よろしくお願いします。まずは自己紹介をお願いします。

ホルヘさん 以下ホ)初めまして。ホルヘです。ニカラグアのマナグアから来ました。どうぞよろしくお願いします。

■主要産業を教えてください。

ホ)農業が盛んな国なので豆やサトウキビ、コーヒー、ソルガム、ゴマなどの栽培が盛んで、どれも上質です。また、キューバ産の葉巻は世界的に有名ですが、ニカラグア産の葉巻もそれに並んで最近では人気が高まっています。マイルドで上品な味わいがあり、キューバの葉巻の強い香りと深い味わいとは全く異なるニカラグア独自の味わいがあります。また、ニカラグアのラム酒とコーヒーも格別で一押し。ラム酒をコカコーラで割る飲み方が安くてニカラグアでは一番人気があります。日本ではニカラグア産はあまり馴染みがないかもしれませんが、「メイド・イン・ニカラグア」是非注目してください。特にコーヒーとラム酒はお薦め。

■言葉について教えてください。

ホ)ニカラグアでは公用語がスペイン語です。ただ、ニカラグアの大西洋岸の方では、その地域で話されている言葉「クレオール語」を話す人もいます。クレオール語は英語にとてもよく似ていますが、少し違います。大西洋岸のカリブ海では特にスペインやイギリスの植民地化によって多くの人たちがアフリカからキューバやドミニカ共和国、ジャマイカなどの島々に奴隷として送られました。その後、奴隷として送られてきた人たちはグアテマラ、ホンジュラス、ニカラグア、コスタリカなどの中南米の国々に送られたため、子孫にあたるラテンアフリカンまたはアフリカンラテンと呼ばれる人たちが現在も多く住んでいます。ニカラグアでは大西洋岸に行くと、ニカラグア国内であるにも関わらず全く違う国にいるかのような空気を感じることができます。ジャマイカの影響が非常に大きく、ジャマイカ音楽がいつも流れていたり、パーティ好きな人がいたり、カーニバルをよくしていたりして非常に明るく陽気な雰囲気が流れています。料理ではココナッツオイルなどココナッツにまつわる調味料などが頻繁に使われます。またテーブルに並ぶ品数もその他の地域よりも多いです。クレオール語を話せる人たちは、近年になって徐々に減ってきているのも現状です。
その他、ニカラグアは第二次世界大戦の際に、ドイツやイタリア他ヨーロッパの国々がニカラグアを統治してきた時代の影響で、現在も苗字がドイツ人的だったりイギリス的だったりイタリア的だったりする人が結構多いです。

■スペイン語のあいさつを教えてください。

ホ)こんにちは⇒オラ
   さようなら⇒アディオス
   ありがとう⇒グラシアス

♪ カルロス・メヒア・ゴドイ「ニカラグア・ニカラグイタ」
 「私たちの小さな国ニカラグア、大切な人たちが暮らすこの国を愛しています」という意味。

■オススメの場所を教えてください。

ホ)ニカラグアにはたくさんの美しいビーチやリゾート地があり、どれも素晴らしくお勧めしたいのですが、私の最も強くお勧めしたい場所、それがオメテペ島です。首都マナグアから車でほんの2時間くらいの場所にあります。オメテペ島はニカラグア南部のニカラグア湖の中心にある島で淡水湖にある島としては世界最大級の島です。島の両側には山があり、とても穏やかな雰囲気で地形や景色が大変美しいです。また、大西洋岸にあるコーン島はお勧めです。コーン島は白い砂浜が広がっていて美しいブルーオーシャンに綺麗な魚がたくさん泳いでいます。ただ、コーン島に行くには1時間半ほど飛行機に乗るかフェリーで行かなければなりません。その点で言えば、先ほど紹介したオメテペ島の方が、気軽に行けます。でもコーン島は本当の意味でのカリブ海のパラダイスを感じることができます。1980年代の内戦によって、ニカラグア国内にある多くのものが破壊されましたが、現在それらを建て直し、観光業に力を入れようとしています。
ニカラグアは地域によって気候も温度も異なります。例えば首都マナグアは夏になると非常に暑く35度くらいまで上がりますが、中部は高地なのでとても涼しいです。大西洋岸も高地や海の影響で涼しい場所があります。

■ニカラグア料理について教えてください。

ホ)「ナカタマル」は伝統的なニカラグア料理です。この料理にはバナナの皮を使います。バナナの皮に細かくしたトウモロコシと豚肉、芋、そして御飯を入れ最後に水を入れて煮ます。これを食べると量が多くお腹がいっぱいになり、はち切れそうになります。そのため、私の場合はたまに食べる程度で毎日食べるということはありません。毎日食べる人もいます。バナナの香りがしてとても美味しいです。ニカラグアの主食はお米、豆、そしてトウモロコシです。トウモロコシはそのまま食べるのではなく、トウモロコシをすり潰して粉末状にし、水とグルテンで練って薄く焼いた「トルティーヤ」を食べる習慣があります。味はパンとは全く違う味で、サイズも大きいのや小さいのがあります。それをスープに浸したり、おかずをトルティーヤに包んで食べたりします。その他、ニカラグアでは朝食に御飯と豆を混ぜて炊いた「ガジョ・ピント」を食べる習慣があります。卵焼きを添え、ガジョ・ピントとトルティーヤも一緒に食べます。もちろんコーヒーは欠かせません。チーズやクリームをガジョ・ピントにのせて食べる人もいます。ニカラグアの人たちは鶏肉をよく食べます。調理法は様々で、パスタやスープ料理に鶏肉をよく使います。鶏肉が結構安いというのと、鶏肉は健康的であるという意識があるからだと思います。太平洋側の人たちは魚を多く食べる習慣があります。

■飲み物についても教えてください。

ホ)「ピノリージョ」と呼ばれるトウモロコシを細かくすり潰した飲み物があります。ココアとシナモンそしてお湯と砂糖、牛乳を入れた飲み物で、とても飲みやすいニカラグア及び中南米の飲み物です。また、「ポソール」というトウモロコシの粉と牛乳を混ぜたシンプルな飲み物もあります。ニカラグアでは牛乳の消費量が大変多く、濃厚タイプの牛乳や砂糖が入っている牛乳など色々な種類の牛乳がスーパーで売られています。ただ、最近では、若い人たちは昔からある伝統的な飲み物ではなく、コカコーラやファンタ、スプライトなど国外から輸入されたソフトドリンクを飲む人が増えています。ニカラグアの伝統的な飲み物や料理を守るためにも、積極的にニカラグアの農作物や畜産物を消費する必要があると私は感じています。

■どんな民族衣装がありますか?

ホ)男性には「コトナ」と呼ばれる民族衣装があります。また、女性は「マンティアド」と呼ばれる衣装を着ます。これらの衣装は民族舞踊のための衣装です。ニカラグアは地域によって民族衣装の名前もスタイルも異なります。グアテマラなどの国では日常的に民族衣装を着ていますが、ニカラグアではダンスグループやコンサートの時に着るなど、特別な時以外は民族衣装を着ることがなく、民族衣装を着ている人を見つけることは容易ではありません。最近では民族舞踊の踊り手が減少しており、それと同時に民族衣装も消えつつあります。

■どんなお祭りがありますか?

ホ)毎年、12月7日にカトリック教の最も大きなお祭「グリタリア」があり、盛大に祝われます。スペイン語で叫ぶことを「グリタール」ということから「グリタリア」つまり「叫び祭」と呼ばれています。「グリタリア」の日には、子どもたちがお花を持って近所の家を訪問し、訪問された家の人たちは「誰が幸せを運んでくれますか?」と叫びます。それから、訪問した子どもたちはマリア様を讃える言葉を叫び、聖歌を歌います。都市圏を中心に市役所や公園で午後6時に始まるこのお祭り、最初に教会の司教がお祝いの開会宣言をし、花火が鳴り響きます。その日、街中を流れる音楽は全てマリア様を称えるための音楽です。また、このお祝いのために人々はマリア様の像を家の前に置き、花などマリア像の周りにたくさん置いて祭壇を作ります。訪問してくれた子どもたちにはキャンディーやバナナ、オレンジなど果物を渡します。かつては宗教的な意味合いが非常に強かったのですが、現在では家に来てくれてマリア様の歌を歌ってくれたことに感謝する気持ちを込めてお菓子や果物を渡すという風に少しずつ意味合いが変わってきています。「グリタリア」の日には道端で聖歌を歌っている人がいたり、近所でも歌が聞こえてきたりします。色々な場所で歌が響き渡るこの雰囲気が私は大好きです。私自身、今は「グリタリア」の日に聖歌を歌うということはありませんが、子どもたちの歌声が聞こえてくると、とても幸せな気持ちになります。「グリタリア」の日には、近所の人同士が助け合って、キャンディーや果物などを買うためのお金を出し合います。私の家の近所では「グリタリア」を伝統的な方法で行うことにこだわっており、例えば伝統的に言えばキャンディーは海外から輸入したものではなく、国産のキャンディーを子どもたちに配るようにしています。このお祭り、アメリカのハロウィンとすごく似ていますが、ニカラグアでは子どもだけではなく大人も参加することができます。

■ニカラグアと日本の似ているところと違うところはありますか?

ホ)日本料理とニカラグア料理についての違いを発見しました。まずはお米の炊き方がニカラグアと日本では異なります。日本ではお米と水を入れてそのまま炊きますが、ニカラグアでは、まずお米を油で炒めて、その後トマトや人参、にんにくを入れ、最後に水を入れて炊きます。日本の御飯はとてもさっぱりしていますが、ニカラグアは必ずお米と他の食材を入れて炊くため、何かしらの味がついています。また、色も日本のお米は真っ白ですが、ニカラグアでは油で炒めて香辛料を入れるため、お米の色が茶色くて辛味があります。
お寿司について気づいた点は、ニカラグアにもお寿司がありますが、日本の本物のお寿司とはなんだか異なり、ニカラグアスタイルです。例えば、シャリの上に鶏肉のグリルがのっていたりしますし、カリフォルニアロールのようにマナグアロールというお寿司もあります。全てがニカラグアの人たちが好むスタイル、そして味に変化させています。ニカラグアでは日本食レストランは割と高めなので一年に一度行く程度ですが、日本で本物の日本食を食べたことがある私からすると、ニカラグアの日本食は日本食ではなく全く別の国の料理という印象を受けます。

♪ カミロ・サパタ「エル・ソラル・デ・モニンボ」
 仕事でよく訪れるニカラグアの西部にある街マサヤ市で人々が歌を歌い踊りを楽しんでいる様子が歌わている。

■日本の印象を教えてください。

ホ)日本の人たちはいつも感謝をする気持ちを忘れません。もちろんニカラグアの人たちも「ありがとう」と言う習慣がありますが、日本の人たちのように頻繁に言うことはありません。また、日本の人たちが言うと、とてもソフトな印象を受けます。日本に来たのは今回が2回目で、2010年に名古屋で行われた国際会議に参加した際が初めての来日だったのですが、帰国の際にアメリカに立ち寄った時にアメリカと日本の違いに大変大きなギャップを感じ衝撃を受けました。日本人がいかに温かく迎えてくれたのか分かりました。もちろんどの国も文化や習慣が異なるので、印象や人々の対応が異なるのは当然のことですが、日本では笑顔で対応してくれる人がとても多く、それが心を和ますのだと感じています。それから宗教に関して、ニカラグアだけではなく、ラテンアメリカ全体として敬虔なカトリック教徒が多く、そのことがラテンアメリカ社会の雰囲気として流れていることを感じます。日本はそんなに宗教というものを意識させない国です。もちろんお寺や神社がありますが、ラテンアメリカとは雰囲気が全く違います。

■お仕事について教えてください。

ホ)「From Peasant To Peasant」というプロジェクトに関わっています。ニカラグアには20,000の小規模農業のコミュニティがあります。知識や技術が十分ではない農家の方々に私たちが知識や技術を教え、その後、知識と技術を身につけた農家の方々が他の農家の方々に伝えていくというプロジェクトです。この方法によって農業の根本的な部分から変化させ、また持続可能な農業を実現することをねらいとしています。ニカラグアには農業の知識と技術を農家の方々に教える農業促進者が2,000人くらいいますが、最終的には私たちのサポートがなくても、一人ひとりが自立して伝達していける人材を育てていくことが目標です。

■研修コース「農業地域における経営力・マーケティング強化による地場産業振興(A)」について教えてください。

ホ)農業生産地域の所得向上に繋がる経営ができるように、経営、マーケティングの教育手法を習得し、ニカラグアの中小企業の振興に活かすための研修に参加しました。この研修を通して日本の企業では大変重要な役割を果たしているSWOT分析という分析方法について学ぶことができました。企業の「強み」、「弱み」、「機会」、「脅威」について分析し、それぞれをどのように克服していくのか考え、分析した結果を基に決定すること、そして改善していくことは非常に重要です。それから社員の人材育成です。一人ひとりの責任と仕事に対する献身的な姿勢を育てることが、社員のやる気にも繋がりますし、会社の経営にも繋がっていくと感じました。私自身この考え方に大変興味を持ちましたし、非常に役に立つと思いました。ニカラグアに帰ったら実践していきたいです。

■最後にメッセージをお願いします。

ホ)はじめに、研修に参加させて頂く機会を与えて下さったことに感謝します。日本の文化や、日本がこれまで成し遂げてきたことに非常に感心しました。日本は国としてどのように前進し、援助を必要としている国と関わっていくかをよく理解しており、私たちのお手本となる国だと思います。日本人の精神性と強い信念を感じました。ありがとうございました。

First of all I want to say thank you to the Japanese people to invite us to train here in your country, to open the door and receive us. Secondly I would like to say that personally I admire all your culture and what you have achieved so far. That you are an example of a country which knows how to go forward and help other countries that are not successfully, and this shows the spirit and hard principles of Japanese people. Thank you for everything.

♪ グアルダバランコ「ダレ・ウナ・ルズ」
 ニカラグアの美しい景色について歌った曲。

■ありがとうございました!

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クリスマス・イブの1994年12月24日に開局したコミュニティーFM局。十勝に根差し、リスナーとの共感を大事に放送しています。

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