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JICA帯広研修員 - ナワンさん(ブータン)

JICA帯広研修員

ブータン

JAGA

この記事の投稿者JAGA

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今週は、ブータン王国(Kingdom of Bhutan)をピックアップ!

ヒマラヤの「最後の秘境」、「シャングリラ(桃源郷)」と言われている仏教王国。
保守的な仏教王国は、20世紀後半まで鎖国に近い政策をとっていたこともあり、地球上のほとんどの場所で失われてしまった手付かずの美しい自然と、自給自足に基盤を置いた伝統的な生活文化が残っている。
中国とインドという2つの大国に挟まれてはいるが、ネパールと違いインド文化の影響は少ない。
また、近隣の仏教文化圏が近年のグローバリゼーションの中でその文化的特徴を失いつつあるのに比べ、ブータンには今もなお中世の雰囲気を感じさせるオリジナルな仏教文化を色濃く残している。

<国の位置>
南側をインド、北側を中国という2つの巨大な国に挟まれ、東ヒマラヤの麓にある。

<面積>
約38,394平方キロメートル(九州とほぼ同じ)

<人口>
約73.3万人(ブータン政府資料2013年推定)

<首都>
ティンプー

<民族>
チベット系移民に起源をもつンガロン、先住民文化を継承するブムタンパ、ツァンラ、ネパール、インド系移民に起源をもつロツァムパを中心にして、いくつかの少数民族も存在する。

<公用語>
ゾンカ語。
英語、ネパール語もそれに準じた扱いを受けている。

<宗教>
チベット系仏教,ヒンドゥー教等

<通貨単位>
ヌルタム

<平均寿命>
66歳

<気候>
ブータンは北緯26度と沖縄と同じ緯度だが、2000mを超える標高のため、気温や四季の変化は長野に近い。雨期は5~9月、乾期は10~4月。日差しが強いが風は涼しく真夏でも軽井沢のような気候で過ごしやすい。1~2月ごろは雪も降ることがある。

<主要産業>
農業(米,麦他),林業,電力

<国民総幸福量(GNH)>
・ Gross National Happiness グロスナショナルハッピネス
1976年に国王の「国民総幸福量は国民総生産よりも重要である」という発言をしたことから生まれたブータン王国独自の指標。
1)健全な経済成長と開発
2)環境保全と持続的な利用
3)文化の保護と振興
4)良い統治
この4つの柱が基本指針。
ブータンは物質的な成長を積むことが必ずしも幸福と結びつくわけではないと主張し、国の発展の度合いをGNHで測ることを提唱している。

出典:外務省HP、ナショナルジオグラフィックHP、地球の歩き方HP、ブータン政府観光局公式サイト

今週は…
JICA研修員のナワンさん

■よろしくお願いします。まずは自己紹介をお願いします。

ナワンさん 以下ナ)こんにちは。私は、ナワンです。ブータンから来ました。私は公務員です。どうぞよろしくお願いいたします。

♪ リンチェン・ナムゲで「ニラム・ナンギ・メンチュン」
 “My dream girl”という意味

■ブータンのどんなところが好きですか?

ナ)国王とブータンで暮らす人々が好きです。ブータンの王室はブータンの人達からとても愛されています。みんな尊敬と親しみを込めて、国王と王妃の写真を至るところに飾ります。
手付かずの自然、環境の中で雪を被った山々や、幸福を維持するためのシンプルな生き方もとても好きです。

■普段は何語を話していますか?

ナ)24の言語がブータンのさまざまな地方で話されています。公用語でもあるゾンカ語を筆頭に、シャチョップ語、ホシァンカー(ネパール語)、英語がよく話されています。
私は、家族とゾンカ語、シャチョップ語で会話をして、職場ではゾンカ語と英語を使っています。

■ブータン語のあいさつを教えてください。

ナ)こんにちは ⇒ クズザンポーラ
   さようなら  ⇒ レジュンベイシュ
   ありがとう ⇒ カデンチェ

■日本人に知ってもらいたい文化や習慣はありますか?

ナ)ブータンは仏教国であり、伝統的なものを重んじる国民性があり、服装にも表れています。男性は「ゴー」、女性は「キラ」と呼ばれる民族衣装を身に着けます。「ゴー」は前で重ね合わせ「ケラ」という帯でしめ、足の部分は膝までたくし上げます。「ゴー」のおなかの部分は、お財布やスマートフォンを入れたりする小物入れとして使われています。公式な行事の時、ゾン、お寺などを訪問する際は、「ゴー」の上に「カムニ」という布をたすき掛けのような形で掛けます。「カムニ」の色は身分・階級によって定められていて、一般国民は白です。女性用の「キラ」はくるぶし丈のもので、三枚布を合わせたものを体に斜めに巻きつけて着ます。生地は主に木綿で、赤や茶色が一般的です。「カムニ」の女性用は「ラチュ」と呼ばれています。「ラチュ」は男性用と違い、色による身分の区別はありません。

■ブータンのオススメスポットを教えてください。

ナ)一番のお薦めはブータン西部の「パロ地方」です。ブータン唯一の国際空港があり、ブータンの代表的な高峰チョモラリ(7,314m)を楽しむことができます。いくつもの神話や伝説が存在し、最古のお寺を含め、多くの寺院があります。パロ谷から標高900mの場所にあり、500mの絶壁に建っているタクツァン僧院は、初めてブータンに来る観光客が必ず訪問するようなスポットです。ブータン人にとっても由緒ある僧院なので、人生において一度は訪れるべきとブータンでは考えられています。また、パロ城塞も見所の一つです。ブータンの最初の支配者、シャブドゥン・ンガワン・ナムゲルによって1646年に建てられた城塞で、現在はパロ地区にある寺院の本部、地方行政区の県庁、パロ地方裁判所の役割をしています。唯一の国際空港である「パロ空港」は高い山々に囲まれていて、現在世界で最も着陸が難しいといわれています。
ブータンは今、国外に向けての扉が開かれ始めています。ブータンにいらっしゃる時はぜひ、笑顔で来てください。ブータンを旅すると、山や谷の気候の差を経験する事が予想されるので、必要に応じた防寒着を用意してきてください。

■オススメのシーズンを教えてください。

ナ)12月から2月までの冬と、3月から5月までの春がブータンを訪れるのに最適だと思います。夏になると雨が多いので、道路状況も悪化してしまいます。冬の間は山々に降る雪のはかなさ、春は桜などの花、新緑の美しさを味わうことができます。
 
■産業について教えてください。

ナ)農業が主要産業です。オレンジ、リンゴ、イモ、カルダモンなどの香辛料は、インドやバングラデシュなどに輸出されています。ブータンでは水力発電も大産業で電力自給率は100%を超えています、ですので電力を隣国に輸出しています。

■どんな食べ物がありますか?

ナ)ブータンの人々が好んで食べているのは赤米と「エマ・ダツィ」、「パクシャ・シカム」に唐辛子をかけたものです。「エマ・ダツィ」は、エマがトウガラシ、ダツィがチーズを意味していて、トウガラシとチーズの煮込み料理で、とてもとても辛いです。「パクシャ・シカム」は豚の生肉を干したものと大根をトウガラシで煮込んだ料理です。ブータンの人達は辛い食べ物を好んで食べます。私もよく「エマ・ダツィ」を作りますが、週に4回は食べています。

■飲み物も教えてください。

ナ)「スジャ」というバター茶は特に冬の間にのまれる伝統的なお茶です。ブータンで採れる茶葉に塩とバターを加えて飲みます。子供から大人まで、世代は問わず「スジャ」は愛されています。
「アラ」は自家製のお酒で、お店で見かけることはまずありません。日本でいう焼酎と同じもので、とうもろこし、麦を発酵させて蒸留したものです。晩酌したり、お客さんを家に招いた時などによく飲みます。

■結婚式について教えてください。

ナ)あまり派手な結婚式、結婚パーティーをするケースは多くありません。親や親戚など近親者だけが集まってシンプルな儀式が行われます。ごくまれに、縁起の良い日にネェンギテンデルと呼ばれる伝統的な儀式に乗っ取った結婚式をあげるカップルもいます。この儀式ではカップルは有名なお坊さんからの祝福を受け、両親や親戚、友人達からのお祝いのプレゼントをもらいます。

■どんな祝日がありますか?

ナ)建国記念日は、国をあげて盛り上がります。ブータンの初代国王「ゴンサル・ウゲン・ワンチュク」が世襲制の王として即位をした1907年の12月17日にちなみ一日お休みで、各地でお祭りが、首都では記念式典が開かれ、華やかな一日となります。

■有名人を教えてください。

ナ)ブータンの第4代国王の、ジグメ•シンゲ•ワンチュクです。彼は私たちの国で重要な哲学である国民総幸福という指標を提唱しました。国民総幸福の指標は、今も国の政策に活用されています。
国民一人当たりの幸せ、幸福感を最大化することにより、社会、国全体の幸福を最大化することを目指すべきだと考えた国王です。

■どんなものが人気ですか?

ナ)映画撮影が盛んになり、映画館が増えてきています。同じようにミュージカル産業もとても人気が出てきていて、劇場が増え始め、劇団やミュージカルカンパニーも多く設立され、たくさんの演目が上演されています。映画もミュージカル映画が多いような気がします。

♪ 「ネギイウォンメバンガー」
  “missing my beloved Girl friend”と言う意味。

■どんなお仕事していますか?

ナ)農業森林省の農業局に所属して、地区内の農業開発活動をサポートする郡の主任農業担当官をしています。ブータンの人口の約7割が農業に従事しています。ですから、農家により良い農業農法を提供し、生産性などを改善してもらうために、農業普及担当官の仕事を選びました。

■どんなことに興味をもっていますか?

ナ)持続的な農村開発の分野での博士号の学位を取りたいと考えています。まだまだブータンの農村・農家にはサポートが必要だと感じています。知識を得る事により、彼らを支援、応援できる幅が広がると思います。

■余暇は何をして過ごしますか?

ナ)だいたい、農村へ現地訪問を行います。家にいる時は、趣味が読書なので本を読んだり、映画を観たりしています。他には、仕事をしたり、参考文献を読んで過ごしています。犬と猫を飼っているので、世話をするのも好きです。

■日本や帯広の印を教えてください。

ナ)日本には初めて来ましたが、新緑の木々と雪が残る山々を見た時にホームのように感じました。日本の人達は、忍耐強く、優しい心を持っていて、いろいろと手助けをしてくれ、とてもよく教育されているという印象です。また、どこへ行っても整理整頓が行き届いていて、きれいで清潔だと思います。研修が始まってからは、日本人は時間厳守で、一度立てられたスケジュールには沿って動くという習慣が身についていると感じます。

■日本での生活で気に入っていることはありますか?

ナ)研修がお休みの週末に、帯広の街を自転車で散策するとストレス解消になりました。季節もさわやかで、どこに行っても緑で溢れているので、とても気持ち良かったです。ショッピングに出かけると、日本製の商品が必ず置いてある事も好きでした。ブータンではほとんどの品物が中国製です。

■どんな研修を受けていますか?

ナ)「農民主導による普及手法」という研修コースで、地域開発における農協の役割や、教育カリキュラムを用いた普及計画、日本における持続的な農業および農村開発の事例などを学びました。
ブータンにあるJICA事務所は、多くの日本人スタッフが働いていて、ブータン農家を支援しています。研究センターやそこで働くJICAの関係者達に、この研修に参加することを薦められました。

■帰国後の計画を教えてください。

ナ)この研修で、農村、農家への普及活動を進める方法を身につける事ができました。私はブータンで、担当地区の農村、農家と密に連携しているので、研修で得た知識、例えば種子のプライミングや、種子の強化などの新しい技術を共有していきたいと思います。

■最後にメッセージをお願いします。

ナ)日本の人々は非常に心優しいです。みなさん忍耐強く、親切です。みなさんにはずっと同じ精神を持ち続けていください、とお伝えしたいです。どうもありがとうございます。お願いします。

The Japanese people are very kind-hearted. They are patient, helpful and well-disciplined all the time. I would like to say that you should keep up the good same spirit all the time, DOMO ARIGATO GOZAIMASU ONEGAISHIMASU.

♪ ハモ・ドロッパー 「オイ・メンチュン・ブオ」

■ありがとうございました!

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クリスマス・イブの1994年12月24日に開局したコミュニティーFM局。十勝に根差し、リスナーとの共感を大事に放送しています。

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