今週は、パキスタン・イスラム共和国(Islamic Republic of Pakistan)とアフガニスタン・イスラム共和国(Islamic Republic of Afghanistan)をピックアップ！


パキスタン・イスラム共和国(Islamic Republic of Pakistan)

＜国の位置＞
南アジアの国家で、イギリス連邦加盟国である。東はインド、北東は中華人民共和国、北西はアフガニスタン、西はイランと国境を接し、南はインド洋に面する。国土の中心部を流れるインダス川の流域に国民の80%以上が住み、人口の増加が著しい国の一つである。
首都はイスラマバード。
最大の都市はカラチ。

＜面積＞
79万6000平方キロメートル （日本の約2倍）

＜人口＞
1億8,071万人（2011/2012年度パキスタン経済白書）

出典・参考：外務省HP、ウィキペディア


アフガニスタン・イスラム共和国(Islamic Republic of Afghanistan)

中東・南アジアに位置する共和制国家。内陸国であり、分離したパキスタンが南及び東に、西にイラン、北にタジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタンで、国の東端（ワハーン回廊）は中華人民共和国に接する。
首都カブール。

＜面積＞
652,225平方キロメートル（日本の約1.7倍）

＜人口＞
2,982万人（2012年：世銀）

出典・参考：外務省HP、ウィキペディア

今週のゲストは…
JICA研修員のサシダさん＆ハシミさん

■よろしくお願いします。

サシダさん 以下サ）Hajimemashite. Sajida desu. Nice to meet you!!

ハシミさん 以下）Hajimemashite. Hashmi desu. Nice to meet you!!

■ハシミさん、アフガニスタンでは普段何語で話していますか？

ハ）職場ではパシュトー語とダリ語を話します。この二つの言語はアフガニスタンの公用語です。家族とは私が生まれ育った地域で話されている言葉であるパシュトー語で会話します。

■パシュトー語のあいさつを教えてください。

ハ）こんにちは→アッサラーム・アレイコム！サンガイー
　　　さようなら→ダフンダイポアマン
　　　ありがとう→マナナ

■サジダさん、パキスタンでは何語を話しますか？

サ）パキスタンの国語はウルドゥー語で、公用語は英語です。その他、地域によってパンジャービ語やシンディー語、パシュトー語、バラチ語が話されています。

■ウルドュー語のあいさつを教えてください。

サ）こんにちは→アッサラーム　アレイコム
　　　さようなら→ホダハフェス
　　　ありがとう→シュクリア

■ハシミさんは以前パキスタンに住んでいたことがあるんですよね？

ハ）パキスタンには１4年間住んでいました。私の長男は今現在パキスタンで勉強しています。また、アフガニスタンとパキスタンは隣に位置しているため多くのパキスタン人が建物の建設などのためにアフガニスタンに働きに来ています。

■逆にパキスタンで生活しているアフガニスタン人も多いということですか？

サ）パキスタンで暮らしているアフガニスタン人はとても多いです。アフガニスタンから働きに来た人たちは主に首都イスラマバードと、アフガニスタンとの国境に近いペシャーワルという街で働いています。

♪ ナジム・ハシミ「レリカクロメナ・ジェリーレリカ」
　愛について歌った曲で、自分の悲しみを彼女に語っている男性の気持ちを歌っている。

■サジダさんの国、パキスタンの魅力を教えてください。

サ）パキスタンには春夏秋冬の美しい四季が存在しています。パキスタンの人たちは季節を彩る雪や雨、落葉を楽しみ、そしてその季節に合わせて実る果物を食べて季節を感じます。

■パキスタンの主な生産物は何ですか？

サ）綿（コットン）、 繊維製品、お米、革製品、カーペット、スポーツ用品、手工芸品、魚、果物です。それらの製品はハシミさんの国アフガニスタンにも輸出しています。

■隣国アフガニスタンにも輸出しているんですね。

ハ）アフガニスタンはパキスタンから多くの物を輸入しています。冬になるとアフガニスタンでは果物や野菜がほとんど取れません。そのためパキスタンからの輸入に頼っています。パキスタンには珍しい果物が多いんですよ。

■サジダさんにパキスタン料理について伺いたいと思います。どんな料理がありますか？

サ）パキスタンは伝統的な料理がたくさんあります。お米や豆で作られるカレー「ダール」、肉料理やクレープの様な食べ物「チャパティ」が主に食べられています。 野菜やお肉が入ったカレーベースの炊き込みご飯「ビリヤニ」や炒めご飯の「ピラオ」はパキスタンを代表するごちそうです。パキスタンのパンジャーブ州では「マキキロティ」と呼ばれる薄いパンや「サージ」と呼ばれるホウレンソウなどの野菜をすりつぶしたソース状の食べ物がとても有名です。サージはロティと一緒に食べます。

■パキスタンにしかない飲み物ありますか？

サ）パキスタンには様々な種類の飲み物があります。ほとんどの飲み物は、とれたての果物で作られます。パキスタンにはスカッシュや元気がでる飲み物があります。パキスタンの夏はとても暑く、40から45度くらいまで気温があがります。暑い日にそれらの飲み物を飲むと、とてもさっぱりとしますし、体温調整ができます。

■ハシミさん、アフガニスタンもパキスタンのように暑いんですか？

ハ）アフガニスタンはパキスタンよりも涼しいです。 ジャラーラバードやカンダハール、マザールなどの
都市では夏になると45度まで上がりますが、他の場所は35度から38度くらいです。

■45度くらいまで気温が上がると、人々はどのように暮らして夏を乗り切っているのですか？

ハ）室内では暑さ対策のために扇風機やエアコンをつけています。 また、避暑地であるパグマン（首都カブールから西に約20キロ）という街に行く人もいます。パグマンはアフガニスタンではとても有名な場所で、涼しくて空気がきれい、そして美しい水が豊富にあります。湖で泳いだりして素晴らしい気候を楽しめます。

■サジダさん、パキスタンにもそのような場所がありますか？

サ）夏のパキスタンはとても暑いため、人々は首都イスラマバードの北東にあるマーリーという街など涼しい場所を求めて移動します。他にもクエッタやフンザ、スワット、カーガン、チトラル、ギルギットという街は気候がとても快適で暑い時期になると人々が多く集まってきます。

■ハシミさん、アフガニスタンはどんな国ですか？

ハ）私の国アフガニスタンは山に囲まれた美しい国です。アフガニスタンの気候もパキスタンのように、とても素晴らしく、冬にはたくさんの雪が降りますし、美しい川もあります。それから果物は本当に美味しく、特にグレープ、りんご、メロンが豊富です。アフガニスタンにはジェローザと呼ばれるアフガニスタンにしかなっていないドライフルーツがあります（卵のような形で、熟す前は緑色をしていますが、実が熟すと黒くなり中の種が取れます。その種の殻をとって中身を食べます。中身は白く、ピーナツのような味がします）。サジダさんもとても好きです。このジェローザという果物はアフガニスタンの南と東の地域で栽培されています。

■アフガニスタンの料理について教えてください。

ハ）私の大好きな料理はコブリ・パラオです。この料理には種類の違うお米が使われ、お米と油、ダンダカイと呼ばれる特別な動物油を使って調理します。ご飯を炊いた後、牛乳や特別な香辛料をフライパンに入れて炒めます。

■アフガニスタンの人たちが好きな飲み物について教えてください。

ハ）「ショルベ」や「トルワイ」と呼ばれるヨーグルトから作られている飲み物があります。地域によっては、日常的に飲まれています。

♪ 「ジュエジュエ　パキスタン」
　パキスタン人なら誰でも知っている歌

■サジダさんとハシミさんは現在「南アジア地域　小学校理科教育の質的向上（「教えと学び」の現場教育）」という研修コースに参加されているそうですが、どんなコースですか？

ハ）私たちは化学や物理学、地質学における理科実験の方法を学んでいます。研修は主に児童会館で行われています。研修で得た知識や技術は私達の教育を発展させていく上で大変役立ちます。

■サジダさん、帰国後、ＪＩＣAの研修で学んだ事をどのように活かしたいですか？

サ）この二ヶ月の研修で得た知識をパキスタンのトレーニングプログラムやワークショップに使いたいと思っています。また、研修で学んだ理科実験や日本の教科書に載っていて現場で使えそうだと感じたことは全てパキスタンで実践していきたいと思います。また、パキスタンの教育では理科実験が充実していないため、積極的に取り入れていきたいと思います。

■ハシミさんはいかがですか？

ハ）ご存知の通りアフガニスタンでは幾度も紛争があり、ようやく再び教育のための環境を作りはじめたところです。これからアフガニスタンの教育制度の改善に取り組んでいきたいと思っています。研修で得た知識と技術を必ず役立て、アフガニスタンの教師を育て、子どもたちにとって良い環境を作っていきたいと思っています。

♪ アフガニスタンの伝統的な踊り「ミリアタン」

■最後にメッセージをお願いします。

サ）最初に、日本での研修に参加する機会を与えてくださったJICAに感謝しています。2ヶ月間の研修の中で、理科実験を学び、また日本とパキスタンの教育制度の違いについて比較することができました。日本の人たちはとても親切、時間厳守で一生懸命働き、愛情深く思いやりがあります。日本は本当に素晴らしい国です。この研修コースでお世話になった方々に感謝しています。

ハ）帯広ではとても充実した日々を過ごしています。帯広の人たちは賢く、なんでもよく知っています。そして美しい環境作りに努めていて、お互い思いやっていると感じました。また、教育制度の更なる発展のために努力していると思いました。研修に参加することができ、本当に幸せです。

■ありがとうございました！

サ）シュクリア！

ハ）マナナ！

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